インディアンが持つ倹約遺伝子の肥満遺伝子とは?

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肥満に関係する遺伝子の研究が進むと、人種間で肥満になりやすい、なりにくい、の差があることも分かってきました。
そのわかりやすい例が、アメリカの先住民族であるインディアンの話です。

ピマ族の話

アメリカのアリゾナ州に定住したインディアン、ピマ族は、厳しい環境で狩猟や農業に従事してた民族でした。
農作業などで運動量が豊富なわりには、食事は穀物や野菜中心のため、太ることはなく、皆痩身でした。
時代と共に、白人アメリカ人によるアメリカ西部開拓の過程で、ピマ族はそれまでの生活様式が変わり、1970年代にはアメリカ政府の食糧供給を受けることを余儀なくされました。
そのため、それまでの運動量が激減、食事は栄養豊富なものへと変化したため、肥満になったり糖尿病にかかる人が多くなったのです。

モンゴロイドの大陸移動

元々ピマ族の祖先は、最後の氷河期(7万年前~1万年前ぐらい)にユーラシア大陸から陸続きになったベーリング海峡や日本海を渡り、日本列島やアメリカ大陸へと移動したモンゴロイドです。
さらに、ピマ族の祖先はメキシコのシェラマドレ山脈まで移動しています。
アリゾナ州のピマ族も、メキシコのピマ族も祖先は同じなので、体質は同じです。
メキシコに定住したピマ族は、未だに昔と同じ農業と酪農を行っていて、食事も穀物中心で、運動量が豊富なため、肥満はおろか、糖尿病もありません。

アリゾナのピマ族から見つかった倹約遺伝子

1995年にアリゾナのピマ族から見つかったのが、β3アドレナリン受容体遺伝子の変異型です。
この遺伝子の変異型を持つ人は、糖尿病になりやすいことが発表されました。
元々、この遺伝子は脂肪の燃焼を高めるものでしたが、変異がおきた場合、脂肪の燃焼を抑え、少ない食事量でも体の活動ができるようになっていました。
過酷な環境で農業をするにも関わらず、食事は穀物や野菜類が中心であったため、少ないエネルギーでも生き延びられるように、遺伝子が変化していったと考えられています。
この燃費を抑える遺伝子は、倹約遺伝子とも呼ばれますが、メキシコのピマ族のように、高い運動量で粗食の場合、倹約遺伝子はとても役に立つものです。
ですが、高カロリーの食事になり、運動量も減ったアリゾナのピマ族にとって、この倹約遺伝子は、肥満遺伝子として働いてしまうのです。

倹約遺伝子を持つ人が多い日本人

日本人の祖先も、ピマ族の祖先とルーツは同じで、さらに生活様式も似たようなものでした。
そのため、倹約遺伝子を獲得した人が多いのです。
日本も、戦前までは、比較的運動量が多く、食事も質素であったため、肥満や糖尿病は稀なものでした。
その後生活様式が変わり、体を動かす機会も減ったのに、食事は豊かになったため、肥満や糖尿病が増えてきたのです。

遺伝子で決まる体質ですが、食事や運動に気をつけていれば肥満や糖尿を防げる、というのがアリゾナのピマ族とメキシコのピマ族の例でよく分かります。
肥満を防ぐ一番の手段は、体質よりも生活習慣のようです。

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